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社畜が仕事帰りにラブライブの曲聴いて泣いた。アニソン『Wonderful Rush』感想

Wonderful Rushを聴きながら仕事帰りに車を走らせると、世界が輝いて見えました。

世間はホワイトデーだか何だか知らないが、とにもかくにも月曜日である。

ああ、また今日から仕事が、また地獄の一週間が始まるんだな……そんな2016年3月14日月曜日、午後8時のことでした。


※この記事は2016年3月14日に書いた記事のリライトです。

Wonderful Rushって何?


ラブライブという単語を耳にしたことがないという方は、今となってはほとんど少ないかと思います。

2010年にスクールアイドルプロジェクトと銘打って、9人組の二次元アイドルグループμ's(ミューズ)が誕生しました。

『Wonderful Rush』は、そんな彼女達の5枚目のシングル曲として2012年に発売された、いわゆるアニメソングです。


www.youtube.com


このアニメーションPVでは、可愛らしい女の子達が可愛いらしい衣装に身を包みながら、飛んだり跳ねたりしてWonderful Rushを歌い上げます。

なんだ、よくあるそういうアニメコンテンツか。何を隠そう、私も最初はそんな風にラブライブを捉えていた時期がありました。


ではなぜそんな私が、この曲を聴いて思わず涙を流してしまったのでしょうか?


未来なんて見えない毎日


歌詞を載せることはできないので、良かったらこちらのページで読んでみてください。

「夢」「未来」「輝き」……前向きです。かなりと言っていいほど、歌詞は前向きなワードで埋め尽くされています。

それほどまでにアップテンポでハイテンションなこの楽曲は、正直言って仕事終わりの疲れきった夜に聴くような曲ではないのです。


なんだこの野郎!輝きもクソもあるか!こっちは仕事帰りなんだよ!


自ら進んでこの楽曲をカーステレオで流していたのにも関わらず、あまりにも疲れ切って思考能力を失った私は、そんなことすらを考えていました。

そもそも、なぜ私がラブライブの楽曲を聴くようになったのかというと、きっかけはTVアニメでした。

アニメとしてのラブライブは、楽しくアイドルを目指す作品ではなく、まるでスポ根のように物語は進みます。

そんな彼女達の姿勢が好きで、ラブライブ関連の楽曲をよく聴いていました。


だからこそ彼女達の姿は、毎日終わりが見えない闇の中で働く私の姿と、いつしか重なってしまったのです。


闇の中で見えた輝き


「大丈夫だよ」「未来を信じて進もう」「きっと夢は掴めるよ」……そんなわけないだろ、と心の奥底で私が叫びます。


彼女達の応援は、果たして無責任な言葉なのでしょうか?


しかし彼女達のWonderful Rushを聴くと、いつも最後のサビの前で鳥肌が立つほどに、じんとくるのです。

仕事のことなんかどうでもよくなるくらいにキラキラしていて、ありえないほどに希望に満ちあふれているのです。

あなたはこれを、まやかしの希望だと思うでしょうか。ただの現実逃避だと思うでしょうか。


でも、私にとっては彼女達のエールがあまりにも優しくて、思わず泣いてしまったのです。


この楽曲の中には、他にもキラキラした部分がたくさんあります。

これは実際に曲を聴いてもらわないと分かりづらいかと思うのですが、前奏のところで、


フォーン…ティロティロティロティロ…シュゴー

みたいな音が、後ろの方で聴こえてくるんです。輝くような予感めいた音が、たしかに聴こえるのです。

冒頭に載せたアニメーションPVでは、シュゴーという音に合わせて、勢い良く飛行機が飛び立ちます。

それはまるで何かの暗喩のように聴こえて、だから私はこの音がとても好きです。

どんなに仕事が辛くても、この曲が始まると、「きっとこれから明るくて楽しい何かが始まるんだな」と錯覚してしまうのです。

だから、もうちょっとだけ頑張ろうって思った、2016年3月14日月曜日の午後8時のことでした。



※2019年3月14日追記:この仕事辞めました。



ベスト盤なので『Wonderful Rush』も入ってます。私はこれで聴いてます。他の曲も聴くならこちらの方がおすすめです。


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