こんなんおひとつ

おすすめしたい作品の感想と考察

恋愛系が苦手な男性へ。おすすめの「面白いマイナー少女漫画」ジャンル別まとめ

個人的に、隠れた名作と呼ばれるものが好きです。

今回はその中でも「少女漫画っぽくない少女漫画」を集めてみたので、恋愛ものが苦手な男性はもちろん、大人の女性でも楽しめるかと思います。

全て完結済みで、大事なネタバレは一切していません。この厳選した3作品の中から、ぜひ好みに合うものを読んでいただけたら嬉しいです。

サスペンス

『パートナー』(全3巻)


この漫画について説明する前に、まずはコミックスの表紙から見ていただきたいと思います。


パートナー 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)



何だ…この“気迫”は…?



薄暗い施設をバックに、真剣な表情で片膝をつきながら、こちらにガンを飛ばす少女…

一見すると青年漫画のようですが、この作品は1999年に「りぼん」で連載されていた正真正銘の少女漫画です。

『こどものおもちゃ』というタイトルを聞くと、この作者である小花美穂先生の名前にピンとくるかもしれませんね。

当時小学生だった私は、あの『こどちゃ』の先生が新しい連載を始めたと聞いて、ワクワクしながらコミックスを手に取りました。


するとそこには、バイオレンスでハードなサスペンスアクションが待ち構えていたのです。


主人公は表紙にも写っている、双子の姉・苗(なえ)です。

そんな苗の妹である萌(もえ)が事故死し、彼女の遺体が病院から姿を消してしまうところから物語は始まります。

そんなある日、苗の目の前に、生きていた頃と変わらぬ萌が姿を表します。しかし、引き止めようと引っ張った萌の腕はちぎれ、落ちてしまう……




ここで第1話は終了します。




さらに、たたみ掛けるように2話からは謎の組織が登場します。

謎の組織に捕まった苗と、彼女の友人である双子の兄弟の武(たけし)賢(けん)は、物語の最後まで捕まった施設の中で過ごします。

それに加えて天才マッドサイエンティストの存在、銃をぶっ放すアクションシーンや、お約束の爆破シーンも満載です。

初めて読んだ時、もちろん「なんだこれは」と思いました。ですが、やはり純粋にこの作品は面白いのです。


この作者が描きたい本質の部分は、「人が生きていくこと」なのだと今では分かります。


生死を扱った重いテーマだからこそ、生きようとする人間がより強く、美しく見えるのだと思います。

強く…できてるから…
気持ちさえ…強く持てれば
ひとは…強いんだから…


私はこの苗のセリフが、作中で一番好きです。どんなシーンなのかは、ぜひ読んで確かめてみてほしいです。

全3巻と短いですが、その分面白さがぎゅっと濃縮された物語だと思います。


おすすめ

パートナー 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)

パートナー 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)

サスペンス作品
コミックスは全3巻
アクションシーンも有

f:id:kotoshinoefoo:20181120190926j:plain

恋愛要素もありますが、青年誌のような描かれ方です。著者の短編集の『猫の島』や『水の館』もおすすめです!


SF

『翼を持つ者』(全3巻)

翼を持つ者 1 (白泉社文庫)


目の前に「何でも願いが叶えられるもの」があるとしたら、あなたは一体どうしますか?


この作品には、どんな願いでも叶えることのできる「翼」という伝説の存在があります。


荒廃した22世紀末で、主人公の寿(ことぶき)という少女は、両親に捨てられた孤児院育ちの「名無し」と呼ばれる存在です。

生きるために、盗賊として生活をする寿。それと対照的なのが、軍人として何不自由ない生活をする擂文(らいもん)という男。

そんな寿と擂文が「翼」を求めて旅をする話…と書くと、ただのSF冒険漫画だと思うかもしれません。



ですがそれは違います。



先ほどの『パートナー』のテーマが「生きること」だとしたら、こちらは「生きる意味」を見つけるための物語です。

自分が「何のために産まれてきたのか」ということは、一生の内に一度は誰もが考えるテーマなのかもしれません。

著者の高屋奈月先生の代表作『フルーツバスケット』とノリはあまり変わりませんが、こちらの作品はもっとグロくてエグい描写が多いです。


なぜなら著者が「人の優しさ・強さ・美しさ」を描く際には、必ず「人の愚かさ・悲しさ・憎しみ」が必ずセットで登場するからです。


この漫画が『フルバ』よりも短い連載期間で終了してしまったのは、負の感情があまりにも強烈すぎたからだと思います。

ですがその分、読むことで得られる正の感情も大きいので、『フルバ』はもちろん『翼を持つ者』も大好きです。

生きて
毎日生きて
みつけるモノ
なんだ……‼︎


作中の、この真っ直ぐな寿のセリフがとても好きです。

この作品に恋愛要素はありますが、それは物語の核が「人を愛すること」だからだと思います。

ちなみに「翼」の正体はネタバレになるので言えませんが、作中キャラクターの言葉を借りると「グロい」です。

全体を通して、ものすごく考えさせられる物語だと思います。


おすすめ

翼を持つ者 1 (白泉社文庫)

翼を持つ者 1 (白泉社文庫)

近未来SF漫画
文庫版コミックスは全3巻
ダークで考えさせられる話

f:id:kotoshinoefoo:20181120190926j:plain

著者の短編集『僕が唄うと君は笑うから』には、『翼を持つ者』の番外編「暗黒姫」のコメディ短編も載っているのでおすすめです!


スポーツ

『しゃにむにGO』(全16巻)

新装版 しゃにむにGO 1 (花とゆめコミックス)


最初に宣言しておくと、私は究極の運動音痴です。

この漫画はテニスがテーマですが、私のテニス経験は『マリオテニス』のみです。

そんな私のようにスポーツを苦手としている人間が、果たしてこの漫画を読んでも面白いのでしょうか?



安心してください、めちゃくちゃ面白いです。



なぜかというと、この漫画には人間ドラマが描かれているからです。

著者の羅川真里茂先生は、『ましろのおと』や『赤ちゃんと僕』などの代表作を知っている人なら分かるように、キャラクターの心理描写をとても大事にしています。

なのでテニスのルールが分からなくても、「試合がどんな風に動いているのか・なぜこの動きをしたのか」が理解できます。

天才って…
きっと化け物みたいな奴なのかもしれない…
どこかに隠れてて
或る日 突然
姿を現わすんです


この言葉は、『しゃにむにGO』を象徴するようなセリフだと私は思います。

この漫画には主人公が二人います。一人は元・陸上選手で高校からテニスを始めた伊出延久(いでのぶひさ)という少年。

そしてもう一人は、子供の頃からジュニアチームでテニスをしていた滝田留宇衣(たきたるうい)という少年です。

延久は楽しみながらテニスをプレイし、みるみるうちに上達していきます。しかし留宇衣は、実力はあるのに苦しみながらテニスをプレイします。


前提として、この物語では「天才と凡才の差」が明確に描かれます。


そんな二人の天才とともに、幕ノ鎌(まくのがま)高校のテニス部員たちは、インターハイを目指します。

努力することで試合に勝てる者もいれば、中には才能はありながらも試合に負けてしまう者もいます。

でも、みんなテニスが好きで、一生懸命に戦っている。その姿に、いつ読み返しても胸が打たれます。

すごく熱くて、一番王道の青春を描いた漫画だと思います。


おすすめ

新装版 しゃにむにGO 1 (花とゆめコミックス)

新装版 しゃにむにGO 1 (花とゆめコミックス)

青春スポーツ漫画
新装版コミックスは全16巻
友情・努力・勝利あり

f:id:kotoshinoefoo:20181120190926j:plain

テニスはできないけれど、読むとテニスって良いなぁと思います。スポーツものに抵抗があるのなら、著者の『赤ちゃんと僕』もおすすめです!


プライバシーポリシー | お問い合わせ
© 2016-19 こんなんおひとつ